着物は衣服なので、衣食住にいう食べ物や住まいと同じように、まず安全であるようにと心がけています。
針は小さくても刃物です。万一お仕立て物に残っていたら大変な事です。
そのため、お客様にお渡しする前に必ず検針機にかけて残針がないかチェックしています。針先がほんの少しだけ折れて残ってしまっている可能性もあるからです。
検針機は2台あります。
1台目は卓上型です。三つ折りに畳んだ着物でもしっかり検知します。
二台目はハンディータイプです。
卓上型の検針器にかけて残針ありのブザーが鳴るけれど、どこにあるか見つけられない時に使います。また、出先で針仕事をするときに持ち歩くのにも便利です。
ちなみに私は待針には縫針を使っています。
縫い針は針の頭に飾りがついていないので、万が一袷着物の中に残針があるときにも縫い目を解かないで取り除くことができます。
もちろん、針をきちんと数えて残針をしないことが一番大切なことです。