中とじ糸のこと(その2)

「絹小町糸」は絹の手縫い糸の一種ですが、くず繭を紡績してつくるので少しけば立っています

先日、自分の袷着物の中とじ糸が黄色く変色して胴裏までシミになってしまっていることを発見しました…

以前ブログで書きましたように木綿の中とじ糸のところからシミになってしまうことは良くあります(原因が木綿の中とじ糸だと断定できるわけではありません)。
(以前のブログ→「中とじ糸のことhttps://tanpopo-wasai.jp/tools/350/

あまりお目にかける様なものではないのですが、以下の様なシミです。
ちなみに2008年頃に呉服屋さんで仕立ててもらった着物です。仕立ててからもう12年も経っていたのだとビックリしました。仕立てはとっても綺麗でお気に入りです。

衿の中とじ糸が変色して裏衿までシミになっています

衿くけをほどいて中を見ると以下のようにかなり中とじ糸が変色していました。

変色した木綿の中とじ糸

本来であれば胴裏までシミが出ているので全部解いて洗い張りをして仕立て直すのがベストですが、中とじ糸として使えるか試してみたい「絹小町糸」が手に入ったところだったので変色した中とじ糸だけ取り替えてみました。

「絹小町糸」で中とじしてみたところ

胴裏のシミは消えませんが、応急処置としてすっきりしました。
手に入れた「絹小町糸」が中とじ糸としてふさわしいかどうか、もう少し自分の着物などで試してみようと思います。

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